• 渡辺静『CHIMES』1巻
    • マンガ一巻読破さんでも紹介されました、隠れマイナー誌ことマガジンSPECIAL連載作。作者は前にも栖徒伊シズムのPNで異色恋愛オムニバスなぞ描いてた人ですが、この単行本はオンラインゲームを題材にした学園冒険モノ。通っている学校そっくりの仮想世界を舞台にして曰く、このゲームを他言するなとか、ゲームオーバーは現実の死だとか、ルール設定はありふれているけれど展開は作者らしく一筋縄ではいかないつくり。ヒロインもエロいし。『ナツノクモ』と違い、オフとオンと半々に重みを置いています。マガスペ新人さん祝初単行本ですが、表紙デザインのやる気の無さが少し悲しいかな・・・
  • 小玉ユキ『羽衣ミシン』
    • 『光の海』で人魚を描いた小玉ユキの次の作品は、現代版「鶴の恩返し」でした。抒情的な雰囲気が印象的な前作から少し路線変更して、「羽衣」の幻想っぽさが4割、「ミシン」の生活感が6割くらいでしょうか。キャラクターも不思議ちゃんのヒロイン、純情青年の主人公が可愛くほのぼのと描かれてて、作者は創作の引き出しが意外と(?)ある人なのだなと思いました。4人の主要登場人物をまとめるのに単巻ではちょっと舌足らずでしたが、初連載で十分な安定感、「flowers」では今後も重宝しそう。しっかしこの雑誌は「ユキ・ワークス」と「由木デザイン」に単行本頼りっきりですね。

コンビニの鳥唐揚げを食べかけるといういわば擬人化モノ(この作品ではヒトに化けてるけど)のタブーに第1話で挑戦してたのには噴いた。

  • 秋山明子『戦国戦術戦記 LOBOS』1巻
    • シリウスで連載している新人さん。雑誌で読んでなかったので初読です。わけわからんタイトルに目をつぶれば、絵柄は気合入っててストーリーも各話熱く、勢いのある単行本ですね。キャラ設定が先行してて読んでいてやや置いてけぼりになるけれど、描き下ろしも充実してるし今後も楽しみ。