• きづきあきら+サトウナンキ『メイド諸君!』3巻
    • 背景のCGがだんだんと違和感無くなっていくのに成長を感じた。第1巻の頃はメイドさん萌えのマンガかと思ってたけど、もはや「メイドさんに萌えるオタク」萌えですね。良識人なのに「エロゲーといっても千差万別で自分はもっと精神的なつながりを云々」「三次元の女の子は選択肢が多すぎてフラグが分からない」という鳥取君はヤバイ。つーか紳士っぷりとその王道的なイタさは両立しないだろ! 人格破綻してるよ。まあ萌え要素なんだから突っ込むのも野暮だけど。あと女子高生の記号になりきることで援助交際の形でオタク的コミュニケーション不全者につながりを与える元オタク少女(灰音さん)という構造はなんだか宮台みたいだったけど、サトウナンキやるなあと思った。
  • なるしげ林平『鹿苑学園ひよこ倶楽部』
    • 松文館ダイヤモンドコミックスといえばBLというよりもショタレーベルの定番。ショタマンガを買うのは久しぶりだったけど、雷門風太in竹工房がカバーデザインの単行本を買うのは実に5年ぶりくらいの久々でした。ショタマンガ家あまり知らないので例が乏しいけど、牛乳リンダに近い、ロリ可愛い感じで典型的なショタ絵の初単行本。登場人物は全て低年齢だけどエロはややハードで、女装やケモノ耳もありなかなか業が深い1冊です。
    • ところでショタレーベルの定番と書きましたが、松文館のショタマンガ誌って今は無いんですね。この単行本も同人誌からの収録(PN平林林平)みたいだし、ダイヤモンドコミックスの既刊も重版未定が多い模様。犬丸とか水内繭子とか書店で見かけたら逃さない方がいいよ! 今ショタマンガ誌っていうと新書館「ボーイズジャム!」(BL誌だが掲載作家はショタ寄り)とかモエールパブリッシング少年嗜好」くらいしかないんですかね(参考id:koisuru_otoutoさん)。

        鹿苑学園ひよこ倶楽部 (ダイヤモンドコミックス)

  • 『エンドルフィンマシーン』
    • 竹書房バンブーコミックスといえば4コマというよりもガチ系BLレーベルの定番。てのは嘘で、正しくは麗人selectionに限ります。井上佐藤は主に雑誌「麗人」の増刊誌「麗人Bravo!」で04年の初頭から年2回着々と短編を重ねてきた新人さんです。BLでもガチ寄りな麗人にふさわしく骨格の整ったリアルな人体描写とその絡みは雑誌内でもトップレベルの上手さ。一方で妙に脇役(ノンケ)との会話や書き文字のギャグが面白い辺りが持ち味だと思います。といってもこの単行本は表題作を除き収録が最初の方なのであまりこなれてないですが。子連れオオカミシリーズもはやいとこ単行本化して欲しいなあ。
      エンドルフィンマシーン (バンブー・コミックス 麗人セレクション)

      エンドルフィンマシーン (バンブー・コミックス 麗人セレクション)