2008-02-05 ■ マンガ・本 小川幸辰 『エンブリヲ』1・2巻(BEAM COMIX) ヒトの首筋を刺し寄生する、という想像上の芋虫の生態を、丹念におぞましく描いたホラーSFマンガ。アフタヌーンで94年から連載していたものをエンターブレインが復刊した形。楳図ばりの演出でもって、生理的嫌悪を掻き立てるグロいのにどこか幻想的な虫描写が見所ですが、一回り古い頃のアフタヌーンの活気が感じられるという点でも読み応えがありました。あとイジメっ子の勝浦君が若ハゲ入ってて年寄り臭いの萌え。 アフタヌーン連載+苗字が小川+学園→速攻生徒会 そんなふうに考えていた時期が俺にもありました的な。おがわ甘藍の別名なのか。リアルタイムの読者ではないのであまり知りかぶったことは言わずにオススメしておきます。 川人忠明 『ダークエルフの口づけ―ソード・ワールド・ノベル』1巻(富士見ファンタジア文庫) 評判が良かったので。甘ちゃんへたれのレベル1主人公が命の恩人として尊敬している腹黒エルフの権謀術数に巻き込まれて、わんこの如く健気に頑張る話。その一途な想いにいつしかエルフの冷たい心も・・・みたいな展開になりそうですが、見事に回避しそうな感もあるから目が離せない。といっても1巻は大きな物語の初動なのでさらりとした内容ですが、世間知らずの主人公が負けっぱなしで酷い目に合うのは読んでいて意外と楽しかったです。特に椎名優が描く美少女の殺し屋に拘束されて拷問を受けるのは、思わず性的な方面を連想してしまう良いフックでした。( ゚∀゚)o彡゜ゴーモン!ゴーモン!