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- 久米田夏緒
- 作者: 久米田夏緒
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2008/02/25
- メディア: コミック
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- ケータイ+女子コーセー=頭からっぽ? の、はてな部分を丹念に描いた連作集。単行本の装丁が凝ってて素敵。雑誌で読んだ記憶があるのは3話と6話でしたが、まとめて読むと1・2話がとてもよかったです。実際、携帯電話を切り口で連作ってかなりハードルが高いと思うし、キャラの設定はもっと活用できたのではと感じましたが、それより若い子のビビッドな感性がめちゃ描けてて凄いです。惚れます。刹那的・浅薄でタブロイド思考なはずの新人類が、実はその軽さと裏返して同じくらいの熱を持っている。具体的に言うとバカだけどちゃんと考えてて時々キレるよみたいだが、とにかくそこまで踏み込んだ視点で女子高生を描ける人ってはじめてだと思う。ゼロサムWARDに載った「ボクラノキセキ」も是非連載化してください。
- 特に2話で将来の展望について親から「美大なんてちょっと絵が好きなだけで気軽にいける場所じゃないからよく考えろ」と言われて、主人公が「知ってるよそれくらい! あたしだってちゃんと考えて言ってるんだよ!」て反論するところがいい。「知らなかった」て本音がト書きで書いてある。うわーリアルだなあって読み進めると更に兄が「お前の頭だと近くの短大か女子大だろ」って畳み込むのがやばい。そこまで書いちゃうか。