• 小田ゆうあ 『喫茶anger』(集英社 オフィスユーコミックス)
    • リンクの情報だと出版社は創美社になってる。社会のゴミに対する批判視線を描かせると天下一の小田先生です。ムカつくゴミを斉藤さんなりこの単行本なら喫茶店の店員なりがきちんと罰する展開にカタルシスを覚えるという、マッチポンプ的な性格悪い楽しみ方が標準的。さるまんに則れば、平和を主張する戦争マンガの見所が残虐シーンであるのと近い。というひねた話もあると思うんですが、そうした低俗さの一方で、「最近のしつけのなってない子供」を中心に、断絶した世代への捉え方が意外とリアルなのが好きだったりします。突発的にキレた子供が、後で思い返してみて「オレってあぶねー」と笑う神経というのは、一歩踏み込まないと描けないと思う。ともすれば典型的な正論に陥りがちな作者の言説とその辺りの素朴さの兼ね合いが絶妙だなあと。
    • 『斉藤さん』人気に乗って単行本化した昔の作品なので比べるとやや劣るけれど、読めばそれなりに楽しめる。「キミをタイプじゃないっていった男は なかなか見所があると思うぜ」ってなにもフォローしてないだろ! これは物凄い皮肉なのか単にいいセリフなのか。
    • 発行したばかりなのにまんだらけは50円買取とか暴利をむさぼる気まんまんだったので引き取りました。