• 遠藤達哉 『TISTA』1巻(集英社 ジャンプコミックス)
    • 邪眼の殺し屋少女が普通の男の子とミーツするお話。ジャンプSQ創刊号の第1話を読んだときには、実力ある新人がちゃんと出せてて偉いなあと思いました。赤マルジャンプ的な勢いのよさと、今までのジャンプには無いオタク青年誌的なエッジの反りがマッチしていて、SQのよく分からない立ち位置でも得心の出来ばえでした。しょっぱなからアンハッピーエンドで少年誌にそぐわぬノワールな雰囲気を前面に出していたのも面白かったです。
    • という第一印象に比べると、その後の設定の出し方が致命的にぐだぐだで話の大筋が分かりにくいまま連載が進行してしまった感が強い。個々の山場や心情描写は上手なので盛り上がるが、なまじ上手い分メッセージが横滑りして響かないというか。描きたいことが沢山あって限られた紙面にちゃんと盛り込めているのは凄いが、でも主眼がどこにあるのかは絞れなくなってしまう。過去話やらニューフェイスの第三者は1巻で急いで出さなくてもよかったんじゃないのかな・・・そもそもキリスト教という設定の親和性が・・・とか言ってるとジャンプじゃなくなりそうなんで、SQの方向性が手探りなのがこの1冊でよく分かりますと適当に。ぶっちゃけ見切り発車で1話以降の細かい設定変更が尾を引いてるんじゃないかと思ってます。

そのうちエリエリとかレマレマとかノリメタンゲレとか言いそう。