Notes for a War Story

Notes for a War Story

    • 思ったより薄い本だったこともあって1日で読めた。同時多発した架空の紛争によって無政府状態になった国で、私設軍・ゲリラ組織の子分として活動することになった少年3人組の話。巻末の解説によると、バルカン半島の辺り、ユーゴスラヴィア紛争をモデルとしているらしい。
    • 吾妻ひでおのようにページをきっちり4段組でコマ割しており、日本のマンガとあまり変わらない印象。ただ、ずーっと4段組を守っていて縦長のブチ抜きどころか見開きや大コマも出てこないので、ひたすら単調といえば単調。最初の刊行が2004年と新しめなのに、内容は良く言えば普遍的、悪く言えばありがちで新鮮味は無かった。"Best Books For High School Readers" なんて肩書きを貰っているので、そりゃあ子供向けの本だわなこりゃ・・・という感じだった。一番最後の演出はちょっと面白かったけど。解説でゴールディングの『蝿の王』と並べてるのはどう考えてもゴールディングに失礼なレベル。
    • 絵柄は魅力的なんだけど、紛争に巻き込まれていく青少年、というシリアスな話を描くには人物のデフォルメが効きすぎているように思った。オリジナルで面白い話が作れる描き手というのはなかなか見つからないもんだな。まだ2作しか読んでないしね。とはいえ、この作品も Asterios Polyp も結構期待していたので残念。未読の Stray Toasters が面白いといいなあ。
    • こっちはちゃんとはてなの書誌リンクの方に反映されているが、Asterios...の方はうまくいっていない。どうしてだろ