とりあえず持ち弾が尽きたので、次にこのカテゴリで書くのは3月下旬かなあ。

The Umbrella Academy Volume 1: Apocalypse Suite

The Umbrella Academy Volume 1: Apocalypse Suite

    • 内容と関係ないはなし:はまぞう表記だと自動的に日本アマゾンにリンクが出来るのだけど、これまで買った海外のコミックは全て紀伊國屋書店BookWeb経由なので、見出しの一行書誌リンクも紀伊國屋にした
    • アンブレラ・アカデミーは大富豪の天才科学者レジナルド・ハーグリーヴズ(Reginald Hargreeves)の養子として集められた、超能力を持つ7人の子供たちのファミリーである。その目的は「世界を守るため」。アンブレラ・アカデミーは世界を守る7人の超能力少女少年たちのハチャメチャ活劇マンガだ。突如として暴走を始めたエッフェル塔をやっつけろ! 体内にイカ系モンスターを飼うNo.6, 精神世界を通じ死者とコンタクトを取れるNo.4, ナイフ投げの上手なNo.2など、超能力を駆使してアンブレラ・ファミリーは見事エッフェル塔を撃退する(YAY!)。 ってか、No.2の能力ショボいな!*1 とにかく、今日もみーんな救われた。サンキュー、アンブレラ・ファミリーズ!(小堺一機の声で)
    • ・・・というのが第1話のあらすじになるが、可愛らしい子供たちの活躍が生き生きと描かれていて心が洗われるなあ、とか思ってると本編はエッフェル塔事件の20年後から始まる。アゴヒゲの汚らしい不良中年になったNo.2ことザ・クラーケン*2は、頭から下をゴリラの肉体にすげ替えてゴリラ並みの腕力を手に入れたかつてのリーダーNo.1*3と反目しており、No.1「スペースボーイ」が密かに好きだったNo.3のアリソン(Allison)ちゃんは結婚して離婚している。唯一ショタの姿を保っているのが、時間移動者のNo.5だ。荒廃した未来の世界から戻ってきた彼は、アンブレラ・アカデミー唯一の無能力者であったNo.7のヴァニヤ(Vanya)佐天ちゃんが、世界の破滅の鍵を握っていることを警告するんだよとうま!
    • という具合に書いていたら結構楽しく思えてきたのだが、このあらすじ程では無いにしろ率直に言ってストーリーはかなり酷い。敢えてネタバレを書いてしまうが、無能力者として疎外感に苦しんできたヴァニヤが、実はヴァイオリンで世界を崩壊させる音楽"Apocalypse Suite"を奏でる能力の持ち主で、しかもそれをちょうど付けねらう悪の楽団がいて、でもってNo.2にちょっと傷つくこと言われたヴァニヤは「世界をぶっ壊してアイツらを見返してみないか?」という清清しいほど裏表の無い悪玉の誘いにコロッと乗ってしまう。もしかしてヴァニヤちゃんの能力ってこの第1巻を描くためだけに出てきたの・・・? というくらいご都合主義的。各話のタイトル提示や幕引きは微妙にケレン味があって格好良いので何となく読み応えを覚えてしまうが、説明不十分のまま設定だけどんどん増えるし、本筋だけ追うと単純すぎるしで印象はあまり残らない。Gabriel Báの絵は親しみやすくて結構好きなのだけれども。正直もっとシリアスな絵柄だったらストレスフルで辛かったと思う。

小学館がこれを日本語訳するって本当なのかなあ。結構ネガキャンをしてしまった。


いま紀伊國屋で注文してるのは、
Scott Pilgrimシリーズ(ジュブナイルのバンド恋愛人気作らしい)
Empowered By Adam Warren (お色気スーパーウーマンのオタク狙いを敢えて地で行く話っぽい)
The Squirrel Machine (よく分からないが不条理サブカルの臭いがする)
です。

*1:もう1つの無限に息を止めていられるという能力もショボさをダメ押ししている

*2:イカ系モンスターを飼ってる奴はこいつではなくNo.6である。非常に紛らわしい

*3:ゴリラ手術をする以前のリーダーの能力は忘れられている