情処の試験教室で前の人達が「井上雄彦はマジ芸術家だよ」「バガボンドはあんまり好きじゃないけど、リアルはヤバイ!」と熱く語ってた。井上雄彦の作品をマトモに読んだことのない自分は気色悪い薄ら笑いを浮かべるしかなかった。「恋愛とスポ根はジャンルとしての限界が強い」が持論なので(最近スポ根の方の例外が増えてきた)、読む気にならんです。

スポ根は「日常的なレベルに引き下げた格闘技マンガ」に思えるので代替かよゲラと思うと楽しめん。ファンタジーに格闘技したほうが、開き直ってインフレバトルしたほうがせせこましくなくてイイと。恋愛モノは異性2人がくっつく離れるしか方向性がないので楽しめん。『めぞん一刻』とか昔最終回読んでジンとしたけど、もういいよネタ尽きてるでしょと。食わず嫌いもあるが。

少女マンガはその点くっつく離れる以外の選択肢がまるっきり欠落しているので辛い。君達恋愛の他に考えるべきことはないんですか。恋愛でゴニョゴニョやってる間にもペン先から炎を出したりネトゲでカウンセリングしたり大怪盗の娘になったり宇宙の墓場に賃貸住宅を経営したり妖怪を素手で殴ったりしているというのに!『眼鏡君』くらい突き抜ければ話は別だが。『ラブロマ』も開き直ってるので大好きです。

ナニが云いたいかって、やおい読むとくっつく離れるの形はまだ使われてないネタがあるんだなと気付かされます。くっつく相手が異性であること、読者の要求する登場人物の精神構造がAさんとB君では決定的に異なっているという前提条件は恋愛物語の展開を物凄く狭めているんだとよく思います。例示すると単なる腐なのでしませんが、皆れっつりーど。