スミレのふわふわをどうぞ

スミレステッチ』と『白のふわふわ』両方を読むと、へえ、という気がします。 “「リリカル・シュールの新旗手」だの、「リアル大阪の(「あずまんが大王」)描く漫画」だの、いろんなキャッチは(勝手に)思いつくけれど、この人の作風って、淡い恋心もしくはそれすら未満なキ・モ・チがテーマになっていながら、ラブとかメルヘンとかが全面に出すぎていない、ちょっとヘンテコなシュールセンスが先行しているところがポイントなのかなあ…… と思ってます。” というスズキトモユ氏の『いちご実験室』の紹介文が印象に残ってる。スミレ〜の方は、あーこういう上質の少女マンガが読みたかったんだよなーといい気分にさせてくれます。LITEとゼロサムとエース掲載だという事実と、「男性向け少女捜索創作」という単語はこの際見てみぬフリをするが吉。その後で白の〜を読むとちょっと山名を甘く見てたと考え直させられます。少女幻想にはちゃんと残酷さの一面もあるわけで。収録されてるデビュー作からずっとこの作者は底意地が悪いというか基本的に一筋縄ではいかないんだと実感。つーかこういう単行本の出し方をするビームの方がいじわるなんだが。


読んでて思ったのは、話が迷走気味だということ。作者の理想が「夢見がち」の体現なのかもしれないとか考えました。「勇者レティシアの物語」はゼロサムだからって無理してる。超少女趣味の中に紛れて分別ある大人の視線が生きている山名が好きです。白の〜はそういう作品集では無かったが、デビューから一貫して同じ内容を描いていたというのは凄いことだと思いました。あと水中メガネっ子好き。


委員長お手をどうぞ』は作者が萌えを描いているというのが新鮮でした。器用な。太眉描くあたり狙ってるならやっぱあなどれないぜ、と。


IKKIを読み直しました。ある審査員のコメント:「次回も是非IKKIに!」じゃあお前の連載枠を福満に譲り渡すという方向で。そしたら購読するかもよ。


ガオがなんか気合いれてたような。メロディ読んだ。ぶっちゃけトム・ソーヤは意味不明でした。やっぱGO!ヒロミGO!か・・・?WINGSも読んだ。どうもこの雑誌は停滞してる気がします。