• 堤抄子エスペリダスオード』1巻
    • 堤抄子ってニュータイプで単行本出した人だとは知ってたけど、ちょっと見ないうちに絵柄が随分変わったなあ最近は少年画報社で仕事してるものだと思ってたが・・・とよく調べたら、堤芳貞と勘違いしてた。 今時珍しいくらい淡白な絵で腕白少年が主人公のファンタジーときて、古き良き時代みたいなものを感じてしまったり。過去の大戦に破れ迫害されている魔族の蜂起という展開は民族問題も示唆しつつ読み応えがあり、ファンタジーな要素もばっちり押さえながら、典型的なスクエニ臭い安っぽさも無い。素朴だけれど総じてレベルは高く、長期連載になればかなりの良作になることが期待できそう。
  • タカハシマコ『乙女ケーキ』
    • 今月号のGUSHでは久しぶりにBL読みきりも載せてたが、やはりというかタカハシマコはBLより少女描いてた方が面白い。BLはどれだけ性別受なショタでも、思考にロリータな毒は生まれないから。そして『ニコ』や『エオマイア』の微妙さを見るにつけ、短編読みきりこそが作者の真骨頂だと感じる。短編巧者で、その話作りの器用さはともすれば貧乏なレベルだが、描き慣れたロリから百合に移っても一定水準保って量産できるだけの技術と姿勢は紛れも無く一流です。ということで内容はいつものタカハシマコなのでファンは安心して読めます。個人的に百合は登場人物の年齢が30〜初老の辺りがツボです(広いな)。
  • ふじもとゆうきキラメキ☆銀河町商店街』3巻
    • 2巻の感想で書いたように「小学生的にやんちゃな連帯の幸福感と全くスレてない純真な設定が、いつ終わってもいいようなヌルい内容とよく合っている」のは相変わらず。特に収録されてる最初の7・8話はあまりにも無垢で流石に抵抗感があったけれど、その後の話は恋愛感情もちったあは動きがあったので失速はまだ先のようです。でも作者が描きたいのは永遠にヌルい友情話なんじゃないかな・・・片思いの連鎖なんて友情のぐらつきそうな展開はそぐわない気がします。