• 入江亜季群青学舎2巻』
    • 最近ビームが読めなくなってきたので、この単行本を楽しむことで「自分もビームなんて最先端なマンガがバリバリ読めるんですYO」という自信をつけたかった。のだが、いざ読んでみたら余計凹みました。全体的に、朝に流れる冷たい空気とか、明るい音が充満している雰囲気とか、そういう作者の描きたい根っこらしきものは漠然と面白く感じる。「流星学舎」(同人)はその面白さにお話が上手く乗っかっているような出来の良さがあったと思う。でもこの単行本は見せコマの中途半端な綺麗さばかりが目立ち、折角の感性は味気ないストーリーのせいで何の印象も残さなかった。5話に及ぶ「北の十剣」なんてどう料理しても作者の腕を持ってすれば、ドキドキハラハラの傑作中篇になるだろうと期待しながら読んだのに、何の盛り上がりも無く、ありがち過ぎる台詞回しが白けただけだった。これをビームマンガ大賞に持ち込んでも奥村編集長がちゃんと褒めてくれるとは到底思えないんだが・・・。年4回くらいに掲載回数減らせばもう少し面白くなるのかなあ。

福島聡の『少年少女』は凄く面白いのに、自分がビームの読者層とずれてきていることを痛感するばかりでした。