• 乙ひより 『クローバー』(一迅社 百合姫コミックス)
    • リアルレズ(想像)と百合の境界を迂闊に飛び越えちゃうところに魅力を感じているんですが、いまいち内容に入りきれないのも、自分が百合じゃないところでのシビアな距離感を掴めないでいるためだろうかと思ったりします。オムニバスと分かっていても4姉妹のつながりを初読では把握出来なかった。
  • テラシマ 『ポラリスまでの距離』(東京漫画社 MARBLE COMICS)
    • 前作『ポラリスベル』に続く、シリーズの完結巻。そういえば東京漫画社のBL単行本で続巻が出たのってはじめてかな。パラレルに続く複数のモノローグや天体話と絡めた演出は凝っている分だけ読みにくいですが、時間かけて読むことが出来てとても良いマンガになったと思います。何より親子レベルの年の差モノとして理想的な締めくくりで感動した。これからどんどん上手くなっていって欲しい。
  • 金子直哉 『聖剣コトノハ』1巻(講談社 KCデラックス)
    • 歪んだ言霊の力に乗っ取られて魔物と化す人々と、「言葉を殺す」ことで彼らを狩る少年の話。人の喋ったフキダシを消したり、風景を全て文字に変えたりといった演出がとても斬新。大げさでなく、マンガ表現でしか出来ないことを描いている意欲作なので、みんな読んだ方がいいよ。