四国旅行


最近の動向:
2週間前の連休で、四国旅行した。面子はだわ/シノザキ/緑虫/途中参加のD.C.(敬称略)andばば。このブログにD.C.の名前が出るの久しぶりだなあ。寺社仏閣やり込みに猛進するD.C.の要望が最大限に採択された旅程となったが、結果的には良かったかな。


おぼろげな旅行記(内輪なので畳んでおきます)

  • 初日
    • 昼前から回転している香川の讃岐うどんを攻めるため、07:20羽田発の便に乗る。そのために、ばばは4時起き、だわは始発ですら危ういのでシノザキ家に前泊することに。香川空港からレンタカーですぐにうどん攻略フェイズに突入。具体的な店舗名は自分が気に入った「なかむらうどん」しか憶えてないけどけど、5店舗行ったはず。最小単位の「かけ小」が超安価(130円位が相場)かつ高回転率ということで、時間的に逼迫することは無かった。流石に胃は辛かったけど。ちなみに四国は車の交通量も少なく、運転マナーも良い車が殆どでドライブは非常に気持がよかった……というか下手するとこちらの運転が煽り気味と判断されかねなかった(愛媛では路肩に一時停車して我々を先に行かせる軽トラがいてちょっとショックを受けた)。
    • うどんの途中で丸亀市の「ブックメイト郡家店」に寄り道。中国・四国地方に展開するブックオフライクな新古書店だが、成年向けコーナーが一般と同等以上の力量で、成年コミック・成年誌も立ち読み可能という好環境に驚かされた。午後は金刀比羅宮へ行き、駐車場案内の客引きのしつこさと、シーズン狭間で活気の無い参道石階段のギャップに驚く。石段は序盤が一番きつかった。参拝して一休みした後海上交通の守り神ということで船舶関係の奉納や写真が多く、一方で萌え絵馬は全く無いことを確認したりして退散。そこから高知市まで移動。直線トンネルのアブストラクトな景色に悟りを開いたドライバー緑虫が、目を閉じて頷くなどの兆候が見られたため、途中で運転交代したり。以前のブックオフツアーでもあったから予想はしていた。
    • 高知に着いてまずホテルにチェックイン。ここでは部屋をダブル2部屋で取っていたことが分かり、全力でツイン2部屋に変えてもらう事案が発生していた。緑虫の段取り力が再度問われることとなったが、ノーコストで部屋変更が出来たので結果オーライ。自分的にはこの旅行で一番楽しかった出来事でした。やっぱりホモじゃないか(歓喜) 部屋で一段落(意味深)したあとは夕食へ。この旅行で食事処のチョイスについてはグルメ大臣シノザキに全権委任がされており、今回は「なとな」(高知市)を訪問。店内は常連さんが多かったが、美人女将の明るい接客で孤立感も無く、高知の幸を色々頂きました。特に生さばが旨すぎ。あと女将さんの方言萌え。しかし行きつけの酒場常連コミュニティって、酒飲まない民からすると別世界だね。その後はホテルで解散して就寝。
  • 2日目
    • 朝食は特にアテも無かったのでコンビニで済ませてD.C.高知駅で拾った後、高知城県立牧野植物園を見学。高知城では『お〜い!竜馬』が史実にどの程度沿っているのかが議論された。なおD.C.はそれと並行して、ラノベ界を騒がせる杉井・文倉スレの監視に励んでいた。牧野植物園は当初の計画には入っておらず、植物園勢シノザキ・ばばのプッシュで行くことになったが、予想以上に広いのと初日に続き気温は30℃台の快晴で、思わぬ体力/時間の消耗となった。個人的にはハスの花が綺麗だったのと、温室にでっかいチランジアがごろごろ吊るされてたのが印象的だった。だわは発売されたばかりのモンハン4を買いたいと主張し、道中に家電量販店が見える度に寄り道することとなったが、モンハンは売り切れか取り扱い無しであった。昼は高知のひろめ市場で済ませ、土産を買うなど。
    • 午後は高知市から足摺岬へ移動。何故足摺岬かというと、参拝御朱印マニアのD.C.の都合と、コミティアで人気を博すpanpanya先生の「足摺り水族館」に感銘を受けた緑虫が「足摺水族館行きたい」と言い出したから。最も到着は日没後になるため本日は移動のみ。途中でD.C.の希望により岩本寺に寄ったり(辺鄙な場所なので訪問出来てよかったらしい)、四万十川をチラ見で横断したり(この旅行で四万十川観光はスルーとなった)、土佐白浜の辺りで停車して海を見てるとばばが「いやー日本海感ありますね」と感慨深そうに言ったり(完全に太平洋なんですがそれは)、車内では「山の中だけどモンハン売ってるとこきっとありますよ!」という煽りとアニソンCDで騒がしかった。ちなみに足摺岬へのアクセスは主に3ルートあるそうだが、車載ナビが案内した足摺スカイラインは蛇行の激しい山道。後部座席の3人は少し車酔いに陥り、また山中は霧が立ち込めて非常に見通しが悪く、スリル満点であった。
    • 夕飯は旅館で部屋に食事を運んでもらい、「米って美味かったんだ」という謎の感想がこぼれた(初日は讃岐うどんと割烹料理、2日目朝昼はコンビニと市場の一品料理で、白米を茶碗で食べるのは久しぶりだった)。ハートキャッチプリキュアの再放送やあまちゃんの再放送を見て食が進む。ちなみに宿のテレビでは翌朝のドキプリが映らないことが判明して、旅先プリキュア視聴を楽しみにしていたジコチューのばばは、愛をなくした悲しいプリキュアオタとなっていた。食事後も軽食をつまみつつ、D.C.の支倉スレ音読だわの「風立ちぬ」解釈高説に深夜まで議論が沸いた。最後の「生きて」にそんな意味が込められていたとは……流石アニメーションさん(敬称フルネーム)の視点は僕らとは違いますね(煽り)
  • 3日目
    • 前夜の夜更かしにも関わらず、6時頃から艦これに励む緑虫。彼曰く「6時になると艦これのイベントが更新されるから目が覚めるようになった」らしい。「旅先の艦これで旅情が捗る」という謎の旅情コンセプト(旅情:ホームタウンから遠く離れた地でiPhone艦これに没頭すること)は初日から展開されており、今更突っ込むのも野暮か。旅館の朝食を済ませて、まずは足摺岬金剛福寺を参拝。やけに広い庭と池の周りには無造作に石(ていうか岩)が配置されており、妙な南国感が漂っていた。あと梵字が前面に出てた。この日は強風に雨が混じる天気。足摺岬では波も高く荒れて、夏日だった前2日間とうってかわって台風18号の接近が感じられた。近くにいたバイク旅と思しき兄ちゃん達と一緒に波を背に写真をパチリ。また岬入り口のジョン万次郎像では、像に記された生涯を見て「俺も早く一身上の都合により引退したい」(ジョン万次郎は43歳で政治の表舞台から退き、その後亡くなるまでの30年間は特記事項が無い)という感想を皆が抱く。
    • 台風の悪天候の中で屋内の足湯につかった後に、昨夜と同じ足摺スカイラインの山道を戻り、足摺水族館(正確には足摺海洋館/海底館)へ。しかし30分ほどの移動を終えていざ見学、という時期になって、ばばが足湯に手提げかばん一式を忘れてきたことに気づく。仕方ないので、さっき来た道を戻ってばばが忘れ物を取りに戻り、皆はその間に海洋館を楽しむことに。自分のミスを呪いながらばばが再度岬へ向かうと、Uターンという選択肢の無いナビは、東海岸沿いに岬へ戻ってからループを描く形で足摺スカイラインを北上するルートを選択。新規ルートが選ばれたことに気付くのが遅れ、そのまま東海岸に入ることとなったが、台風に荒れる海は旅情(本来の)を感じせて、意外と楽しめたのでした。ただしこのルートは1車線しかない区間が多く、運良く先行車両の露払いがあったから楽だったが、単騎だとかなり難儀しそうだった。
    • 足湯施設のロッカーに入れっぱなしになっていたかばん(財布入り)を回収し、無事に足摺海洋館で合流。本隊の方は近くにあった竜串の見残し海岸・奇岩を目当てに海岸まで降りて、波に攫われそうな思いをしたらしい。合流後は大江健三郎の生家を見たいというサブカル野郎緑虫の意向により、愛媛県内子町を目的地にセット。そもそも今回の四国旅行が大江の生家訪問をしたいがための緑虫プロデュースツアーなので、この行き先は外せないのであった。旅の疲れが出て狭い後部座席で眠りこける3人と、「大江の生家訪問なんて馬鹿馬鹿しいことに協力する気は無い」とドライバーを断るばばを尻目に山道を運転する緑虫。しかしそんな苦労も、内子町で地元小学生に「君たちこの辺で大江っていう作家さんの家を知らないかな?」と声をかけ、通報されることも無く案内された家(すぐそばだった)の前で犬に吠えられながら大江ファンとして感慨に耽り、近くの寺の石柱で大江家の寄進記録を確認して興奮し、近くの川でくじら岩(大江の著作に出てくる)を見つけて走り出し、「あの大瀬小学校の写真撮って! 早く!」と騒ぐ彼を止めるには至らなかったようだ。明らかに不審者となった我々を地元の人は「ほー東京から大江さんところに…今日芋炊するけど来るかい?」と声をかけてくださり、かなり畏れ多い感じだった。5人で押しかけるのもアレだけど、やっぱりあの場で芋炊YESと言える人になりたい、とその後の車中で大江ファンの緑虫・シノザキは何度も悔しがっていた模様。ちなみに旅行のメインテーマが大江健三郎ということで、途中参加のD.C.を除く四人はそれなりの予習をしており、特に大江初心者のだわは『万延元年のフットボール』を、同じく初心者のばばは『死者の奢り・飼育』と『同時代ゲーム』を持参していた。でも同時代ゲームは出だしのメキシコ編が辛くて止まってます……。
    • 内子から松山市道後へ抜けて、道後温泉近くのホテルに入り、夜は「寿浬庵」という地元民向けの居酒屋へ。入店時間が遅かったため既に品切れのメニューも多かったが、出てくる海の幸はどれも美味しくてボリュームがあり大満足。いつものように長居していたら閉店最後の客になってしまいちょっと恥ずかしい感じになった。酒を飲んだシノザキ・緑虫はホテルの5人部屋に戻った後その場で眠りに付き、最終日を前に比較的穏やかな夜となった。夕飯前にシノザキの決定論的世界観の展開と、それに反発するD.C.による「シノザキさんを麻雀で負かして、その決定論の世界から救ってみせます」という謎の熱い展開があったが、特に実現することは無く、杉井・支倉スレの監視を続けるにとどまった。
  • 4日目(最終日)
    • 今日も朝から艦これ旅情が募る緑虫。台風で京都が水没というニュースに驚きつつ、予定の飛行機運航はとりあえず問題ナシと確認。朝食バイキングの後に道後温泉をチラ見して、一行しまなみ海道から今治を抜け、瀬戸内の大三島へと向かう。何故大三島かというと、参拝御朱印マニアのD.C.の都合により、大山祇神社(全国の山祇神社三島神社の総本社、らしい)参拝の声が高かったから。つーかこのためだけに何故か帰りが岡山空港になってるんですが。神社までの長くのどかな道のりでは「だわさんあの電器屋にモンハン売ってますよ! 絶対ありますって!」「支倉先生の特定が県のマラソン大会参加者まで絞り込めた!」「造船所が見える! 艦娘が造られてるとこ写真撮って!」というやり取りがなされ、一方でしまなみ海道の海峡大橋の風景に皆は圧倒された。
    • 大山祇神社では樹齢2600年の天然記念物「小千命御手植えの楠」を見たり、拝殿手前の酒蔵に樽が並んだ光景に「これ『とめはねっ』で見たわ」という感想が出たり。拝殿自体は特段凄いようなものではないが、神社の国宝館は「全国の国宝・重要文化財の指定を受けた武具類の8割が保管されており」というコレクションっぷり。「鎧だけ見ても当時の日本人って小柄だよね」「この体格でこの馬鹿でかい太刀とか振るえないよね、やっぱ祭具なんだろうな」「でも刃こぼれがあるの何でなんだろ」という謎を残し、「武具の説明をする表現がジャーゴン過ぎて何も分からない」という感想で一致した。でも「紺糸裾素懸威胴丸(重文)」の、現存する唯一の女性用胴丸というのは見て面白かったよ。あと途中にあったイザナギイザナミから大山積大神に触れつつ神武天皇に行き着く家系図のドヤ感。「木花開耶姫命ってなんか見覚えあるね」「それ『ぼおるぺん古事記』ね」という会話もあった。
    • 昼食は神社土産物売り場内でラーメンをすすり、シノザキの希望により「今治市伊東豊雄建築ミュージアム」へ車を進める。瀬戸内愛媛の風光明媚な立地に期待が高まったが、入館した内部には偉人の建築関係のありがたいお言葉が書き散らされたくつろぎ空間が申し訳程度といった具合で、煮え切らない結果に終わった。すぐ近くの「ところミュージアム大三島」で口直ししたいという声もあったが、もう空港まで時間が無いということで観光を終え、一路岡山空港へ。途中のSAでD.C.を降ろし(更に岡山の寺社巡りをするらしい。あれ? そもそもD.C.都合で岡山まで足を伸ばしたんだっけ……)、無事故でレンタカーを返却して飛行機で羽田に到着。円満の内に旅行を終えることとなった。ちなみにだわは帰りの足で夜の秋葉原に望みを賭けたが、最後までモンハン4が手に入ることはなかった。

以上、賑やかな旅になりました。心残りは四万十川を楽しめなかったことか。四国旅行は元々自分を除く四人で話を進めてたと思いますが、首を突っ込むんでよかったんじゃないかな……ドライバーが緑虫一人だったら厳しかったし、という感じ。特に大江ストーカーは超絶つまらないんじゃないかと思ってたけど、意外に盛り上がってよかった。あと讃岐うどん美味すぎて他のうどん食う気が今も起きない。