すると世の中には萌えが生まれた

駕籠真太郎のちょっとだけ久々の単行本。もう奇才の名を冠して何年も経つというのに、正直今になってここまで前進していくアグレッシブな人だとは知らなかった。ガロに載ってた『御当地観光案内』をほぼ4年ぶりに見て懐かしくなったんだが、しかし今まで気に留めたことも無かったけど、収録作『駅前裏道』が『コットンコミック』01年11月号初出ということは、単に連載作を描いた端から順に単行本にしているわけではなく、もしかして作者の何らかの思惑で収録する作品を選択しているんだろうか?


駅前創造・芥川はかなり笑える。でも僕は他の作品はそんなに面白くなかった。この単行本の作品はいつもの駅前シリーズともっと表現形式でヒネったグループの2つに大別できる(と思う)。創造・芥川を除く前者のグループは、はっきり云ってオチが弱かった。どの駅前シリーズ単行本でもオチの弱い作品はいくつか入ってるし仕方が無いという感もあるが、この単行本ではその印象が強かったということ。


問題は後者の前衛を意識した作品群で、特に巻末あとがきはそれ自体ギャグなのか真剣なのか判断に苦しんだ。その境目を狙ってるのかもしれないし。こちらのグループを読んでて山名の『ミズタマ』の「とらわれのお姫さま」を連想したといったら流石に短絡的な気もするけど、そんな印象。気合入ってるけど何作もその手の試行をしているのはどうも居心地が悪い、駕籠先生大丈夫?と不安になります。ギャグマンガ家はやっぱり大変、ということなんだろうか・・・というか駕籠を頭からギャグマンガとして読んでる身としては辛かったんです。「要心無用」がパソ描きだったりしてチャレンジングな駕籠先生を一層尊敬するようになったのも確か。あと「とどのつまり」は何故か前に立ち読みした。もう無理。


別マガ(not別マ)で記伊孝のコメントが「この話は週刊連載を前提に考えたので毎回20Pです。一回3話描かないと追いつかない。もっとページ数増やして」というのがとても涙ぐましい。応援してるよ!


花音の谷村カヲリって人がちょっと良かった。最近のやおい雑誌はよさげな人が少なくてつまりません。『トモネン』を買うのをこらえる。ペンキヤとみりめとるの素敵な関係。ひぐらしアンソロも結局買わない。へたれ。『パンプキンシザーズ』が気になったのでブックオフで立ち読み。とても惜しいと思った。もう一捻りすれば鋼鉄少女より面白いかもしれないのに。「ハガレンのパクリ」と云われかねないのが勿体無い。つまりはハガレン担当の編集がつけばいいのに、と。でもアニメ化とかしそうな気もする。


グーグルがしんでる? → 気のせいだったか・・・?