第1部p.72-127

勉強する代わりに読んでたので結構進みました。文庫版1巻まで読み終えたので、今後は分からない部分で日本語訳を参照することが出来る(文庫1巻は友達に貸しっぱ)。ストーリーではティリオンで視点人物が全部出揃い、ジョンが涙の別れを済ませ、デーナリスちゃんは海の向こうで結婚し、これから長いことジョラー・モーモントと一緒に暮らすことに(不正確な表現)。ブランに“慈悲”を与えに来た刺客とキャットは相対して正気を取り戻し、ジョフリー君はサンサとおデートしてめでたしめでたしでした。


モーモントがスパイっていうのはこの時点で判明してるんですね。いやー3部読むまで知らなかった。豪胆バリスタンもレンリー公もナイトウォッチのヨーレンも出てきました。トンメンとミアセラは普通に善良ぽく書かれてて今後に期待がもてる。そういや事実としては既にマンス・レイダーも出席してるんだっけ。

それほど気になる表現もなかったけれど、最後のサンサ視点を和訳と比較して気付いたところも含めていくつか。

  • ヴェリース公
    • Varys って発音すると「ヴェイリス」か「ヴェアリス」じゃないかなあ。動詞の vary (変化する)を思わせる名前は諜報屋の彼らしいですね。
  • 剣じゃねえです、ただの棒だで
    • 我らがマイケルたんの死亡フラグである名台詞炸裂!でも英語では "It's not no sword, it's only a stick." という風で、だでだでしさはありませんでした。うーん和訳マジック。
  • こいつを痛めつけるつもりはない      そんなには
    • "I won't hurt him ...much," まあ想像してた通り。否定文が付け足しの一語で部分否定になるのを日本語で表すとちょっと不自然さが出てしまいます。
  • あんたを痛めつけなかったわ      それほどはね
    • "She didn't hurt you ...much." 折角こうして呼応がキマってるんだから、和訳でも「そんなにはね」とかに合わせておけば良いと思うのだが。

ところで氷と炎の歌外伝である「放浪の騎士」(アンソロジー『ファンタジイの殿堂 伝説は永遠に』2巻収録。編者はおなじみのシルヴァーバーグ)を読んだ。視点固定で主人公を作って氷と炎の歌を書くとこうなる、って感じ? ラノベっぽい痛快な騎士道もので外伝らしい面白さがあった。イメージとしては手塚治虫の『どろろ』に近いものが。正確にはアーダン×デュー(聖戦の系譜)。まあ騎士と従者はドン・キホーテサンチョ・パンサ、パパスとサンチョ(違)の頃から我々の心を捕らえて離さないですね。ビバ主従萌え。
という以外にも、主人公を守るびみょーな神の手が動いてたようなので、話がさらに続くとそのうち主人公が善悪対決のキーパーソンとなっていくんかしら。具体的にはモーニングスターによるダメージが(Baelor の発音がベーラーかビーラーかは悩ましい)に移ってる辺りが超自然の力ぽい。